中国古典で知る漢字の交流

毬紗です。

 

古典に親しむと、1つの言葉に多くの漢字が当て嵌まることを知り、漢字文化の深さを感じます。

 

例えば、「はじる 」です。

 

漢の高祖劉邦が、陸賈(りくか)という学者から『詩』や『書』のご進講を受けていたときに、劉邦は、

 

「私は武芸で天下を取った。めんどくさい『詩』や『書』など学ぶ必要はない」

 

と言いました。

 

すると陸賈は、

 

「陛下は馬上で天下を取られましたが、馬上で天下を治めることはできません。文武両道こそ、天下を保つ秘訣です」

 

と劉邦を諌めました。

 

それを聞いて劉邦は「懌(よろこ)ばざるも慙(は)じる色あり」となりました。

 

「懌び」は「心のしこりが一つ一つ解けてさっぱりすること」で「喜ぶ」と同じです。

 

「慙じる」は「恥じる」と同じです。

 

ほかには「恥じる」「愧じる」「羞じる」もありますね。

 

中国の古典で使われている漢字は、平安時代の日本の和歌にも登場します。

 

海を越えて、豊かな文化を共有しているのですね。

 

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京都宇治、黄檗の萬福寺にて。